自然塗料って本当に安全なの？
健康志向の人には自然塗料がオススメって聞くけど…
健康志向の高まりと共に、自然塗料への関心が増しています。しかし、自然塗料と一口に言っても、その種類や特性は多様です。
この記事では「自然塗料のメリット・デメリット、安全性を考える際の注意点、選び方のポイント」を詳しく解説します。
自然塗料とは？
自然塗料は、石油由来の合成樹脂を主成分とせず、植物油や蜜蝋などの天然素材を使用した塗料です。古くから日本で使われている柿渋や亜麻仁油、桐油などが代表的な原料です。
自然塗料のメリット
自然塗料には以下のようなメリットがあります。
- 木の質感を活かす仕上がり：木に浸透しやすく、木本来の風合いを引き立てる
- 経年変化を楽しめる：使い込むほどに独特の味わいが生まれる
- 高い安全性：化学物質過敏症の方でも比較的安心して使用できる製品が多い
- 環境への配慮：天然素材を使用しているため、環境負荷が低いという利点がある
自然塗料のデメリット
一方、自然塗料には以下のデメリットもあります。
- 価格が高め：原料の調達や製造工程が複雑で、化学塗料に比べて高価になることが多いです。
- 乾燥時間が長い：化学塗料よりも乾燥に時間がかかり、施工に時間を要する場合があります。
- 耐候性が劣る：紫外線や雨風による劣化が早く、こまめなメンテナンスが必要です。
自然塗料＝安全は本当？注意すべきポイント
自然塗料は天然素材が主成分で安全性が高いというイメージがありますが、全ての人にとって安全とは限りません。
自然塗料の中には、乾燥・硬化過程でホルムアルデヒドを放出するものがあります。これはシックハウス症候群の原因となる物質であるため、ホルムアルデヒド放散等級を確認して選ぶことが重要です。
天然素材でも体質によってアレルギー反応が出ることがあります。心配な方は事前にパッチテストを行うか、医師に相談することをおすすめします。
亜麻仁油などの植物油を含む塗料は、使用済みのウエスや布が自然発火する危険があります。使用後は水に浸して適切に処理する必要があります。
日本では「自然塗料」という明確な定義がないため、海外では認められない製品が国内で「自然塗料」として販売されることがあります。成分表示をよく確認し、不明な点があればメーカーに問い合わせましょう。
自然塗料を選ぶ際のポイント
安全な自然塗料を選ぶためのポイントは以下の通りです。
F☆☆☆☆など、放散量が少ない製品を選びましょう。
石油系溶剤などの有害成分が含まれていないか確認します。
第三者機関の認証を受けた製品を選ぶと安心です。
実際の色味や質感、匂いを確認するためにサンプルを取り寄せることをおすすめします。
不安な点があれば、設計士や工務店などの専門家に相談してみましょう。
施工検討の場合は、必ず相見積もりを取る
業者によって使用する塗料の種類や施工方法、価格が大きく異なることがあります。また、見積もり時には以下の点を確認しましょう。
- 使用する塗料の詳細な成分と安全性証明
- 施工後のメンテナンス方法と費用
- 保証内容と期間
- 過去の施工実績や施工例
3社以上の見積もりを比較検討することで、より適切な判断が可能になります。
価格だけでなく、使用する塗料の品質や施工技術、アフターフォローまで総合的に評価して、信頼できる業者を選びましょう。
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